著者からのメッセージ
「捨てられないあなたへ 上質なものを少しだけ」
私はこれまでずっと、大きなバッグに不安を詰め込んでいました。
販売員から店長に抜擢されても、本当は自信がなく不安だらけでした。
そんな気持ちを悟られてはならない、後輩や部下に弱みは見せまいと、頑張れば頑張るほど、バッグは大きくなっていきました。
一人で何でも解決しなければと思っていましたし、たくさんのものを持っていると安心できたのです。
しかし、頑張れば頑張るほど、後輩や部下からは、「店長は一人で大丈夫だから、先に帰ろう」「あんなに頑張れないから、
一緒に仕事はしたくない」と思われるようになり、だんだんと孤独になっていきました。
そんなとき、ふと思い出したのが、週末になると小さいバッグで颯爽と現れる憧れのお客様達の姿でした。
多くのものを持たないマダム達の生き方は、自由で行動的、そして他者への愛に満ちていました。
「人生に必要なものは、ごくわずか」と、小さいバッグは私に教えてくれたのです。
何もかも持ち過ぎて余裕がないために、他者への興味、関心を失っていたのです。
小さいバッグを持つと、本当に大切なものに気づきます。
すべてを持つことができないから、他者と関わるようになります。
世界が広がりチャンスがやってくるのです。
私達の時間は有限ですべてを詰め込むことができません。
ならば、その大切な人生(=小さなバッグ)の中に、何を入れるかを大切に選びたいと思いませんか?
しなやかで、軽やかに生きる人生のヒントは、大切なものだけを慈しみ、メンテナンスして使う、ていねいな姿勢にありました。
小さなバッグを持つ女性の姿に自信と可憐さが同居しているように見えるのも、「大切な時間を割いて愛したいのはこれだけ!」
と決めてしまう潔さのおかげかもしれません。
本当に満足する必要最小限のもので、心軽やかに豊かに暮らすためのエクササイズを始めませんか?
小さいバッグに入れたいだけを持つと、本当に大切なものが見えてきます。
上質なものを少しだけ」という意味合いの「ミニマムリッチ」という言葉がこの本のキーワード。
本書では、「余裕のある毎日を送るための厳選アイテム10点の選び方」をご提案しています。
余裕のある毎日を送る大人の女性が増えることは、未来に希望を持てる若い人が増えることです。
小さいバッグを持った素敵な女性達のしなやかな積極性と行動力が、豊かな未来を作っていくと信じています。
多くの女性が本当に大切なものに気づき、より充実した人生を送るための一助となれば幸いです。